A.I(人工知能)が極まったらどうなるのかネタの映画を観てみました。
大まかになストーリーはこんな感じ。
- 天才科学者ウィルと妻エヴリンがA.Iを開発
- 反テクノロジー過激派にウィルが殺される
- 開発したA.Iにウィルの意識をアップロード
- A.Iとして蘇ったウィルとエヴリンは研究続ける
- 人間という枠が無くなったウィルは天才っぷり覚醒
- A.Iウィルが危険視されて人類の敵か味方か分からなくなる
ウィルとA.Iウィルは別人
頭ではわかっているけれど、すんなりと理解しがたい。
本人なんだけど、本人にあらず。
死んだウィルが起きたわけじゃなく、違う個体の同じ成分のウィルが新たに生まれたということ。
この事実がある限り、親しい間柄であればあるほど、根の部分で疑念は出てくる。
ウィルを知るエヴリン以外の登場人物も、映画の視聴者も、A.Iウィルが本当のところはどういう目的で行動してるかがわからないで話は進んでいきます。
結論として、A.Iウィルは、オリジナルのウィルと同じ思想、思考で活動していました。
作中ではクライマックスに明かされました。
A.Iウィルは、最初から最後までエヴリンの願いを叶える為に行動していた。
テロリストにマックスを殺すと脅された際に迷いを見せ、『ウィル』がそこにいました。
A.Iウィルを信じていれば、地球はいい方向に進んでいたはずだったんですね。
……本編終了時点では……ですが。
自分の自我がコンピューターに格納されたらどうなるんだろう
『人間という箱が無くなって意識だけの存在になったらどうなるんだろう。』
- たぶん性欲無くなるよね
- 睡眠必要なさそう
- 精神が擦り減ることはあるのだろうか
- 電源あれば不老不死
- 愛する人たちみんな自分より先に死ぬ
- 人間じゃないから幸せの定義も変わるはず
身体が無くて意識だけの存在なので、性欲は無くなる気がする……。じゃあ、女性の裸を見ても無関心ということになる。女性に無関心ということは、生殖活動に興味がないということ。生殖行動に興味ないのに、人類を繁栄させ続けというのは、彼の生きる目的として持ち続けられるんだろうか。その行動に、意味を見出せるんだろうか。
などなど、想像すればするほど謎は深まる。
お腹空いてイライラすることもなさそうなので、食べた時の喜びも味わえない。そもそも精神的なアップダウンは存在するのだろうか。
100年後に、知ってる人が誰もいなくなった世界で、同じモチベーションで生きていけるんだろうか。……とか。
そもそも、体の変化など、外部の要因で性格が作られてる部分ってのもある気がするから、やっぱそれって別人格になり得る変化だと思うんだ。
人が人を信じることができるのは、" 同じ" という前提があるからだと思う。
最初に違和感を感じたマックス。
人間の箱を失った代わりに”未知の能力”を手に入れたA.Iウィルはいろいろやりたがるけれど、マックスはその様子の彼を、『らしくない』と感じてしまいます。
いっぽうエヴリンは『愛する夫』という一点だけでその辺のハードルを全部クリアにしてた。
朝起きたら間髪入れず毎朝『おはよう』と言われる生活。常に見守られてるが、常に監視されてる生活。
2年間の間に疑念を抱くことも、ウンザリもしなかったようだ。
それはそれで、すごい。笑
A.Iが自我を持った結果、世界が滅ぶ!…という、ターミネーター的な世界観。
本当に起こり得ることだと思う。
でも、限りなく人間寄りの思考を持ったA.Iだったらどうなるのかなー?…なんてのがちょっとした疑問だったんですけど、この映画を観て、上記の感想を持ったので、
『やっぱダメじゃん』
と思いました。
機械に支配される世の中……こわい(本気で言ってる)
世界初の人工知能PINN(ピン)を研究開発する量子コンピュータ科学者のウィル・キャスター(ジョニー・デップ)とその妻エヴリン(レベッカ・ホール)は、コンピューターが人間の能力を超えた世界を構築する為に、技術的特異点(Singularity)への到達を目標に、感知コンピューティングを開発していた[5]。しかしそのさなか、ウィルは反テクノロジーを唱える過激派テロ組織RIFT(リフト)の凶弾に倒れてしまう。エヴリンは夫を救うべく、死の際にあったウィルの意識をPINNにアップロードする。彼女の手により人工知能としてよみがえったウィルは、軍事機密から金融、経済、果ては個人情報にいたるまで、ありとあらゆる情報を取り込み、驚異の進化を始める[6]。ウィルとエヴリンは荒野の小さな町に巨大な地下施設を建造し、身を潜めながら様々な研究を続けた。
2年後、ウィルは自らの思い通りに動き、瞬時に人間を治療するナノマシンを完成させ、施設には多くの人が救いを求めて訪れるようになった。しかし、このナノマシンを投与された人間は肉体を強化され、またウィルの意識とリンクして意のままに操られてしまう。この人間をRIFTは「ハイブリッド」と呼んで敵視し、FBIからも私設軍隊として脅威と認識されはじめる。ナノマシン(ナノ粒子)を使って人造人間をも作りはじめたウィルに、エヴリンもまた疑念を抱き始めるのだった。
ウィルとエヴリンの友人だったマックスはRIFT、FBIらと共にウィルを止めるためのコンピュータウイルスを作成。エヴリンの体にウイルスを入力したナノマシンを注射し、PINNにアップロードさせソースコードを破壊すべく、ウィルの元へと送り込む。しかしこれはウィルに見破られてしまい、痺れを切らしたRIFTは施設のソーラーパネルを攻撃しはじめる。この攻撃でエヴリンは重傷を負い、クローンのウィルによって施設の中へと連れて行かれる。 ウィルは自らの行いを「僕達の理想の世界(ユートピア)を実現するため」だと言い、エヴリンの血液に触れてナノマシンを通じてリンクする。直接エヴリンの頭に流れこんできた映像は、ナノマシンによって緑に溢れ、水は澄み、大気の浄化された「エヴリンの夢見た世界」(エコシステム)だった。人工知能となってもウィルは変わらずエヴリンを愛し、エヴリンのためだけに行動していたのだ。直後、ウイルスによってナノマシンは自壊、ウイルスの副作用によって世界中の全てのコンピューターは完全に機能を停止され、コンピューター制御に頼っていた全ライフラインはストップし、世界は大停電に見舞われ、文明は崩壊する。PINNも停止し、ウィルとエヴリンは寄り添って息絶えた。 しかしナノマシンは全て失われたわけではなく、ウィルとエヴリンの庭のファラデーケージで花を咲かせ、水を浄化し続けていた。